厄年とは?男女別年齢・前厄後厄・厄除け方法を徹底解説

厄年とは?男女別年齢・前厄後厄・厄除け方法を徹底解説

公開日: 2025.4.16     更新日: 2025.4.25

「厄年(やくどし)」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。しかし、「具体的に何歳が厄年なの?」「どうやって過ごすべき?」「本当に厄除けって必要なの?」といった疑問を持っている方も少なくありません。

厄年は古くから日本で信じられてきた風習で、人生の転機や体調の変化が起こりやすいとされる特定の年齢を指します。この厄年の年齢は「数え年」で判断されるのが基本です。

数え年とは、生まれた時点で1歳とし、以後お正月を迎えるごとに1歳ずつ加える、日本古来の年齢の数え方です。そのため、実年齢とは1歳の差があることに注意が必要です。

現代においては迷信のように感じるかもしれませんが、実際にこのタイミングで事故や病気、環境の変化に見舞われる人もおり、多くの人が神社や寺院で厄除け祈願を行っています。重要なのは、厄年を「怖い年」ではなく、「自分と向き合い、生活を整えるための節目の年」として捉えることです。

本記事では、厄年がどのような意味を持つのか、男女別の年齢一覧、2025年の該当者、厄除けの方法、前厄・後厄の過ごし方、そして厄年に避けるべき行動などを網羅的に解説します。正しく知ることで、心の備えができるのはもちろん、実生活にも安心感をもたらすでしょう。

厄年ってどんな年?

厄年とは、人生の節目にあたり、災厄が降りかかりやすいとされる年齢のことを指します。古来より日本の民間信仰や陰陽道に基づき、心身の不調や生活上のトラブルが起こりやすい年とされ、多くの人々が注意深く過ごすように意識してきました。

この年齢にあたる時期は、身体的な変化や家庭・仕事での環境の変化が重なることが多く、精神的にも不安定になりやすいとされています。たとえば、男性の42歳や女性の33歳は「大厄(たいやく)」と呼ばれ、特に注意が必要とされる年です。これらの年齢は、社会的な責任が増す時期や、出産・育児、昇進・転職など、人生の転換期と重なることが多く、それだけに負担が大きくなる傾向があります。

一方で、現代では「厄年=不幸な年」という考え方は薄れつつあり、「自分を振り返り、心と体を整える年」として前向きに捉える人も増えています。生活習慣を見直したり、健康診断を受けたり、心のケアに取り組んだりするタイミングとして活用されることが一般的です。

また、厄年にあたる人は、神社や寺院で「厄除け」や「厄払い」を受けることで、心身を清め、新たな年を安心して迎える風習があります。特定の神社では「厄除け大祭」なども開催されており、多くの参拝者が訪れる恒例行事となっています。

厄年は単なる迷信ではなく、自分を見つめ直すための“きっかけ”の年。むしろ「厄を祓うことで前向きに生きる」という日本人の知恵とも言える風習なのです。

厄年は何歳で訪れる?【男女別】

厄年は、災厄が訪れやすいとされる年齢であり、前厄・本厄・後厄の3年間で構成されます。この期間は、体調や人間関係、仕事、家庭環境などに大きな変化が起こりやすいとされ、日本では古来より注意が促されてきました。

厄年は「数え年」で判断する

厄年の年齢は、実年齢ではなく「数え年」で判断されるのが基本です。

数え年とは、日本に古くからある年齢の数え方で、

・生まれた時点で1歳とし、

・毎年1月1日(正月)を迎えるごとに1歳ずつ加えていく

というものです。

たとえば、1993年の誕生日が12月の女性でも、1994年の1月1日には「数え年2歳」となります。このように、実年齢より1歳多く数えるのが一般的です。

したがって、実年齢では32歳であっても、数え年で33歳となる場合、その年は「本厄(大厄)」に該当する可能性があるため、注意が必要です。

男性の厄年一覧(数え年・大厄記載)

区分

厄年

実年齢の目安

生まれ年例

前厄

24歳、41歳、60歳

23歳、40歳、59歳

2002年、1985年、1966年

本厄

25歳、42歳、61歳

24歳、41歳、60歳

2001年、1983年、1965年

後厄

26歳、43歳、62歳

25歳、42歳、61歳

2000年、1984年、1964年

男性にとって最も注意が必要とされる年齢が42歳(数え年)です。これは大厄と呼ばれ、人生の中でも特に変化や重圧が集中する時期です。体力の衰え、仕事上の責任の増加、家庭での役割変化など、心身ともに大きな負担がかかることが多く、現実的にも事故や病気、精神的な疲労が重なりやすい年齢です。厄除けを行う人が非常に多いのも、この年齢の特徴です。

女性の厄年一覧(数え年・大厄記載)

区分

厄年

実年齢の目安

生まれ年例

前厄

18歳、32歳、36歳、60歳

17歳、31歳、35歳、59歳

2008年、1994年、1990年、1966年

本厄

19歳、33歳、37歳、61歳

18歳、32歳、36歳、60歳

2007年、1993年、1989年、1965年

後厄

20歳、34歳、38歳、62歳

19歳、33歳、37歳、61歳

2006年、1992年、1988年、1964年

女性の大厄は33歳(数え年)です。この年齢は、結婚・出産・育児・職場復帰といった重要なライフイベントが集中しやすいタイミングであり、心身のストレスも大きくなりがちです。特に現代女性は多くの役割を同時に担うことが多く、疲労の蓄積やホルモンバランスの乱れからくる体調不良に注意が必要です。この大厄の時期を乗り切るために、神社での厄除け祈願や、生活の見直しを行う人が多く見られます。

また、61歳(数え年)も女性の本厄の一つであることはあまり知られていませんが、体力の低下や閉経後の健康管理など、第二の人生のスタート地点として非常に大切な節目です。更年期以降の心と体を整える良い機会として捉えられています。

厄年に該当する生まれ年(2025年)【年別表】

2025年 本厄にあたる人

性別

数え年

実年齢

生まれ年

大厄

備考

男性

25歳

24歳

2001年(平成13年)

-

若年層、社会人初期の不安定期

男性

42歳

41歳

1983年(昭和58年)

大厄

責任・変化が重なる年

男性

61歳

60歳

1965年(昭和40年)

-

高齢期への移行、健康に注意

女性

19歳

18歳

2007年(平成19年)

-

学業・就職など将来設計に影響

女性

33歳

32歳

1993年(平成5年)

大厄

出産・キャリアの両立期

女性

37歳

36歳

1989年(平成元年)

-

子育て・仕事の変化が重なる年

女性

61歳

60歳

1965年(昭和40年)

-

更年期後の生活安定化がテーマ

前厄・後厄・大厄とは?

厄年は本厄を中心に「前厄」「後厄」と合わせて3年間続くとされ、この3年間は人生において特に注意が必要な時期と考えられています。特にその中心にある「本厄」は、心身にさまざまな影響を及ぼすとされ、男女それぞれの「大厄」と呼ばれる年齢は、より深刻なトラブルが起こりやすいと信じられています。

前厄とは?

前厄は本厄の1年前にあたる年で、厄が近づいてきているとされる時期です。この年はまだ明確な災いが起きないことも多いですが、徐々に体調や精神状態、人間関係に変化が見られることがあります。

前厄の過ごし方のポイント

・健康診断などで体調のベースラインを把握しておく

・精神的・物理的な「準備の年」として、生活環境を整える

・厄除けの計画を立て、どの神社で祈願するか検討しておく

後厄とは?

後厄は本厄の翌年で、厄の余韻が残っているとされる時期です。本厄を乗り越えてホッとしがちなタイミングですが、むしろ後厄の年に事故や病気に見舞われるケースも多く、気を抜くことなく慎重に過ごすことが大切です。

後厄の過ごし方のポイント

・本厄中に乱れた生活リズムを元に戻す

・本厄の振り返りを行い、改善点を見つける

・穏やかな気持ちで新たなスタートを切る準備をする

大厄とは?

大厄とは、厄年の中でも特に注意が必要とされる年齢で、以下の年齢が該当します。

・男性:42歳(数え年)=実年齢41歳

・女性:33歳(数え年)=実年齢32歳

この年齢は、社会的責任の増加や、家庭・職場での変化、身体の老化の始まりなど、人生の中でも大きな負担を抱えやすい時期とされています。現実的にも病気や事故、ストレス性の疾患が発症しやすいため、毎年多くの人が厄除け祈願を行います。

それぞれの厄の違い

区分

タイミング

目的・意味

主な過ごし方

前厄

本厄の前年

厄の到来を感じ始める

準備と生活の見直し

本厄

中心の年

災厄が最も強いとされる

無理をせず、穏やかに過ごす

後厄

本厄の翌年

厄の余波が残る

慎重に、整える意識を持つ

大厄

男性42歳・女性33歳

特別に重い本厄

特に注意して心身を守る生活を意識する

この3年間のサイクルをしっかり理解し、気持ちにゆとりを持って日々を過ごすことが、厄年を前向きに乗り切る鍵となります。

厄除けはするべき?方法やおすすめのタイミング

厄年を迎えた際、多くの人が迷うのが「厄除けは本当に必要なのか?」という点です。厄年における災厄は科学的に証明されているわけではありませんが、心と体の節目に当たることは確かであり、「厄除け」はそれに対する“心の備え”として有効な手段と考えられます。

ここでは、厄除けをする意味、適したタイミング、方法や注意点について詳しく解説します。

厄除けと厄払いの意味の違い

よく似た言葉に「厄除け」と「厄払い」がありますが、実は意味が異なります。

用語

意味

行う目的

厄除け

災厄を未然に防ぐための祈願

厄年を迎える前や年始に行うのが一般的

厄払い

すでに起きた災厄を祓い清める儀式

トラブルがあった後や本厄中に行うことが多い

両者は神社や寺院で祈祷を受ける際に区別されますが、どちらも「心身を清め、気を整える」という意味では共通しています。

厄除けはするべきか?

厄除けを行うかどうかは個人の信仰や価値観によりますが、以下のようなメリットがあるとされています。

・不安やストレスを軽減できる

・年始の目標設定やリセットの機会になる

・身を清めることで前向きな気持ちになれる

「何か悪いことが起きそうで不安」と感じる人にとっては、厄除けを行うことで気持ちが安定し、落ち着いた生活を送れるようになるケースも多く見られます。

厄除けに適したタイミング

厄除けは「年始」「節分」「誕生日前後」が一般的なタイミングです。

タイミング

内容

年始(1月〜2月)

多くの神社で厄除け祈願が集中。1年の始まりに心を整えるのに最適

節分(2月初旬)

旧暦の年の変わり目で「厄落とし」の意味合いが強い

誕生日前後

個人の人生の節目として、毎年恒例にする人も増加中

厄除けは「厄が始まる前に行う」のが理想とされるため、前厄の年末から年始にかけて行動する人が多くなっています。

厄除けの場所:どこで受けるべき?

厄除けや厄払いは、主に以下の場所で行われます。

1.神社(例:川崎大師、佐野厄除け大師、寒川神社など)

・神道式の厄除け。お祓いや玉串奉奠が中心。

・地域の氏神様で行うのが基本ですが、有名神社を選ぶ人も。

2.寺院

・仏教式の厄除け。読経による加持祈祷などが行われます。

・地元の信仰に根差した場所を選ぶのが自然。

3.自宅での簡易的な対策

・塩を盛る、お守りを持ち歩く、日々の感謝や掃除を心がけるなど。

・忙しい人にも取り入れやすい日常的な方法です。

厄除けの一般的な流れ

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1.事前予約(予約ができる神社の場合)

2.当日、受付で「厄除け祈願」と伝える

3.初穂料を納める(5,000〜10,000円程度が一般的)

4.本殿または祈祷所で、神主(僧侶)による御祈祷

5.お札・お守り・絵馬などを授与されて終了

※寺院では読経が中心の流れになります。

厄除けの注意点

・厄除けをしたからといって「完全に安心」と思い込まないこと

・普段の生活でのストレスや無理を減らすことが重要

・厄除けの効果は「気の持ちよう」として捉えること

また、神社や寺院によって形式や作法が異なるため、事前に公式サイトなどで確認しておくとスムーズです。

厄年にやってはいけないこと5選

厄年は、心身のバランスが崩れやすいとされる時期です。普段はなんともない行動や判断が、大きなトラブルを引き起こすきっかけになりやすいため、「避けたほうがよい行動」を知っておくことは、平穏に過ごすための第一歩です。

ここでは、厄年に特に避けたほうが良いとされる5つの行動を紹介します。

① 大きな決断をする

厄年は「変化の年」とも言われますが、それは「トラブルが起こりやすい」という側面も含んでいます。そのため、

・転職や起業

・結婚や離婚

・家の購入や引っ越し

などの大きな決断は慎重に行う必要があります。もちろん、すべてを避ける必要はありませんが、決断を急ぎすぎず、信頼できる第三者のアドバイスを取り入れるなど、リスク回避の工夫が求められます。

② 乱れた生活を送る

厄年は体調を崩しやすくなる時期でもあります。不規則な生活は、健康リスクを高める要因の一つです。

・夜更かし・睡眠不足

・食生活の乱れ

・運動不足

これらを続けていると、心身のストレスが蓄積し、病気やケガ、メンタル不調の引き金になります。厄年こそ、規則正しい生活リズムを意識することが大切です。

③ 無理をする

「多少の無理は当たり前」と思っている人ほど、厄年にはその負担が大きな問題に繋がることがあります。

・残業のしすぎ

・過度な人付き合い

・無理な節約や働き方改革

など、自分の限界を超えた行動は避けるようにしましょう。心身の余裕を持つことが、厄を避ける最善策のひとつです。

④ 感情に流される

厄年は、感情の浮き沈みが激しくなりやすいとも言われています。

・怒りやすくなる

・急に落ち込みやすくなる

・人間関係で極端な行動を取りがち

こうした感情の波に飲まれないよう、意識的に「冷静さ」を保つよう心がけましょう。ストレス発散方法を見つけたり、日記をつけるなどの感情コントロール術も効果的です。

⑤ 気にしすぎる

厄年は「災厄が訪れやすい年」とされる一方で、過剰に気にしすぎること自体が、精神的ストレスの原因となってしまう場合があります。

・「何をしても悪いことが起こる気がする」

・「厄年だから失敗するかもしれない」

・「とにかく厄を祓わないと不安」

このように、厄年を不安材料として捉えすぎると、本来の目的である「備え」や「整え」が、恐れや萎縮にすり替わってしまうのです。

ときには厄除けや占いに依存しすぎたり、常に不安を抱えて過ごすことで、人間関係や仕事にまで悪影響が出ることもあります。これはまさに「厄を呼び寄せてしまっている」状態とも言えるでしょう。

まとめ

厄年とは、心身の不調や環境の変化が起こりやすいとされる節目の年齢であり、日本では古来から注意すべき年として受け継がれてきました。男性では25歳・42歳(大厄)・61歳、女性では19歳・33歳(大厄)・37歳・61歳が本厄とされ、前後の前厄・後厄を含む3年間が厄年に該当します。

特に大厄にあたる年齢は、社会的責任や家庭内での役割が大きく変わるタイミングと重なるため、健康面や精神的な不安に注意が必要です。厄除けや厄払いを通じて心身を整えることは、不安を和らげ、日常生活を前向きに保つ手段として有効です。

一方で、厄年を気にしすぎると、かえってストレスを生み出し、萎縮した行動やネガティブな思考を招く恐れがあります。大切なのは「厄年=人生を整えるチャンス」と捉え、無理をせず、丁寧に暮らすこと。気にしすぎず、でも油断せずに過ごすことで、厄年を穏やかに乗り越えることができるでしょう。

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