
昨今超高齢化が社会問題となってきている一方で、そもそも結婚をしない(=生涯未婚)人も増えてきています。国勢調査によると、生涯未婚率は男性の約28%、女性の約18%という結果が出ています。さらに、この「生涯未婚」という選択肢がより現実的で身近なものとなっていることが影響していると考えられるのが、「晩婚化」です。

上の図のように、厚生労働省の調査によると、妻の初婚平均年齢は平成7年では24.7歳だったものが、令和3年では29.5歳となってしまっています。また、夫の平均年齢は平成7年が28.5歳だったのに対し、令和3年では31.0歳となってしまっています。このように、初婚平均年齢がどんどん上がっていってしまっている日本において、高齢者の結婚事情というものもかなり変化しているのではないかと考察することができます。そのため、本記事ではシニア世代の最新の婚活事情について紹介していきます。
シニア世代の出会い方は?
若者のように、学校や会社内で相手を見つけるということは難しいですし、そうなるとどのように出会っているのでしょうか。今回は、出会い方を3つご紹介します。
1. 婚活アプリ・マッチングアプリ
最近、若者の間では一般的になってきたマッチングアプリですが、調べてみるとなんと中高年や熟年層向けのアプリがリリースされているようです。そのため、スマートフォンを活用できる世代の方々は、アプリなどによって出会うことが出来ているようです。
今回は多数アプリがある中で、2つ紹介いたします。
一つ目が「marrish」です。
このアプリでは「恋活・婚活・再婚活」と再婚もターゲットの一つとなっており、加入者の年齢層も40〜59歳が約3/4を占めています。そのため、熟年結婚を目指す方の強い味方となりそうです。
二つ目は、「アンジュ」です。
このアプリには大きな特徴があり、その特徴は「30歳以上の人しか登録できない」というものです。そのため、このアプリの利用者層の平均年齢は40〜50代でありこちらも、熟年結婚へのアシストとして有効でしょう。
2. 婚活バスツアー
熟年カップルの出会い方として、最近最も人気なのが「婚活バスツアー」です。独身の異性と交流することができることに加え、旅行先でおいしいものを食べながら楽しめるということで応募が殺到しているようなのです。ツアー内では、席が異性同士で隣になるように組まれていたり、個別に話すタイミングを設置するなど、様々な工夫がなされているようです。
3. 結婚相談所
熟年結婚の出会いの場としてもっともポピュラーなのが、結婚相談所になります。熟年層に特化した結婚相談所なども存在し、一番で会いやすい媒体であることは間違いなさそうです。結婚相談所を二つご紹介いたします。一つは「O-net スーペリア」になります。この相談所では、お見合いよりも対面の婚活パーティーが盛んに行われており、実際に会って相手を探したいという方に向いているようです。二つ目は、「茜会」です。こちらは、先述の相談所よりも年齢幅が広く、年間500回以上のパーティーを通して出会いを見つけていくという相談所のようです。どちらも、対面して相手を見つけられる点に魅力がありますね。
(おまけ)4. お寺で出会う
「お寺」でも婚活のイベントが開催されていることがあります。その中で「写経」をしながら、婚活パーティをするという企画を発見いたしました。東京都の平安院というお寺では、一文字一文字丁寧に書き写すことによって、心が安定した状態になることができるという写経を通して、運命の相手を探すというイベントを開催したそうです。その企画では、住職御夫婦がサポートをしてくださるそうです。なにか、普通の出会いとは違うパワーがありそうですね。
熟年結婚の目的やメリットは?
熟年結婚される方々は、それまでを1人で生きてこられた方や、お相手を亡くされた方など様々なバックグラウンドが考えられますが、その方たちがなぜそのタイミングで「結婚」という選択肢を選ばれたのでしょうか。そこには、必ず目的やメリットがあるはずです。以下に、主要な理由を記します。
孤独や不安が払拭できるから
歳を重ね、段々と仕事が落ち着いてくると、今までよりも生活に対して割く余裕が増えていきます。その中で、それまで仕事一筋であった人生から仕事が段々と無くなっていくことによる寂しさや孤独感を抱くことがあるかもしれません。また、パートナーがいなくなってしまい、孤独を感じるという方もいらっしゃいます。中には、時間に余裕ができたから旅行に行きたいけれど、1人では行きづらいため、パートナーが欲しいと感じている方もいらっしゃるかもしれません。さらに、自分自身がこれから衰えていく中で、誰かが看てくれるのかなど、不安に感じることもあります。このような、孤独感や不安感を抱いた方々が、熟年結婚という選択肢をとることがあります。
経済的な利点
結婚していると、社会的な控除や受けられるサービスが増えたり、生活費を分担することができるという点でメリットがあります。世帯主の扶養に入ることによって、税金が免除されたり減額されたりすることや、家賃や光熱費などを分担して支払うことで、1人で暮らすよりも出費を抑えることができます。さらに、結婚していることで地域の公営団地や市営住宅に入居することができるということも、家賃を抑えられるという点でメリットとなります。
まとめ
本記事では、熟年カップルの結婚の目的やメリットから出会い方までをまとめました。いくつになっても結婚ができる環境があることは、将来への不安を軽減することにつながりそうです。また、本記事を読まれた、迷われている方は、ぜひ一度イベントなどに参加してみてはいかがでしょうか。その先には、夢の結婚生活が待っているかもしれません。
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