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【生駒市】仲間と学び、心を育み、地域を支える力に。いこま寿大学をご紹介
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①はじめに
高齢化が進むいま、「学び直し」や「地域とのつながり」は、シニア世代にとってますます大切なテーマになっています。奈良県生駒市では、この想いに応える学びと交流の場として「いこま寿大学」が長年にわたり親しまれてきました。
対象は市内在住の高齢者。健康や暮らしに役立つ講座、趣味やクラブ活動を通した仲間づくりなど、多彩な学びの機会が用意されており、知識や教養を深めるだけでなく、日々の生きがいや地域との関わりを広げる場となっています。
さらに、修了後には地域活動へ活かしたり、クラブを通じて新しい挑戦を続けたりと、学びを起点に「これからの人生をより豊かにする」きっかけを得られるのも大きな魅力です。
本記事では、「いこま寿大学」の開設背景や特色、活動の様子、参加者の声を紹介しながら、シニア世代が“今を楽しみ、これからを前向きに生きる”ためのヒントをお届けします。
それでは、いこま寿大学の魅力に迫っていきましょう。
②いこま寿大学について
いこま寿大学は、生駒市が設置する高齢者のための「学びと交流の場」です。対象は市内在住の満62歳以上。在学期間は2年間または4年間から選べます。さらに終了後は1回に限り再入学が可能で、その場合は2年間の在学となります。
・4年間同じクラブで修了
・2年間で修了
・3年次にクラブを変更して4年間で修了
の3通りがあり、再入学された場合は最長6年間在学する事ができます。
学びの中心にあるのは、「健康づくり」「生きがいづくり」「仲間づくり」という三つの目標。そして、そこで得た学びを地域の“まちづくり”へ循環させることをめざしています。教室の中だけで完結せず、日々の暮らしや地域活動へと自然に広がっていくのが、いちばんの特長です。
いこま寿大学の理念は、次の三つの呼びかけに端的に表れています。
・仲間とともに生き生きと活動し、生きがいのある人生を送りましょう。
・社会の先駆者として、知恵を地域社会に役立てましょう。
・学びを通して豊かな心を培いましょう。
いこま寿大学は、これらの理念を土台に、単なる学習の場にとどまらず、人生をより豊かにする“もう一つの学校”として、市民に広く受け入れられています。
③いこま寿大学の活動内容
いこま寿大学の学びは、「クラブ学習」「一般教養学習会」「実務講習会」の主に3つの活動で構成されています。さらに寿大学祭や舞台発表といった行事を通じて成果を披露し、仲間との交流を深める機会も用意されています。
クラブ学習
いこま寿大学では、10のクラブの中から1つを選び、2年間または4年間同じクラブに所属して活動します。趣味の充実を図るとともに仲間との親睦を深め、日々の学びを積み重ねていきます。
クラブ活動の成果は、毎年11月に開催される寿大学祭で発表されます。展示や舞台発表を通じて作品や練習の成果を披露し、仲間とともに成長を実感できる大切な機会となっています。そして、修了時には3月の卒業式で卒業証書が授与され、学びの節目を迎えます。
クラブの種類は次の通りです。
- ハイキングクラブ(10km/8km/6km):初心者向けに安全なコースで実施。1・2年次は事務局引率(年4回まで)、5回目以降は学生主体で計画。
- 園芸クラブ:花の育て方や寄せ植えを実習。自然と触れ合う楽しさを体感。
- 絵画クラブ:デッサンの基礎や三原色を学び、水彩で静物や風景を描く。
- コーラスクラブ(4学年合同):発声練習と課題曲練習を重ね、舞台発表で成果を披露。
- 陶芸クラブ:手びねりでの制作から素焼き・本焼きまでを体験し、作品を完成。
- 歴史クラブ:地域の歴史や文化を学び、フィールドワークも実施。
- 健康体操クラブ:筋力・体幹トレーニングやストレッチで体力の維持・向上を図る。
- クッキングクラブ(男性対象):和・洋・中の調理実習を通じて家庭でも役立つ料理を学ぶ。
一般教養学習会
年間5回程度行われる共通学習会です。文化、福祉、歴史、芸術など多様なテーマを専門家が講義し、社会生活に必要な幅広い知識を習得します。
たとえば「奈良の文化財を学ぶ講座」や「笑いと健康をテーマにした講演」など、暮らしや文化に関する内容が人気です。
実務講習会
健康や暮らし、地域活動に直結する実践的な学びを提供します。14講座程度の中から選択制で受講でき、介護予防講習会や健康ストレッチ体操講座に加え、「認知症予防講座」「防災講座」「応急手当講習」など、日常生活をより安心・安全に過ごすための内容がそろっています。
学内行事
「寿大学祭」ではクラブの作品展示や活動記録の発表を実施。さらに舞台発表ではコーラスや健康体操など、仲間と取り組んだ成果を披露します。学びの成果を互いに認め合い、交流の輪を広げる機会です。
学生は、これらの学習活動を通じて「健康づくり」「生きがいづくり」「仲間づくり」を実現し、その成果を地域のまちづくりに活かすことをめざしています。
④ クラブ内の動き
いこま寿大学のクラブ活動は、学生自身の主体性によって支えられています。各クラブでは毎年クラブ長と副クラブ長を選出し、学年行事や日々の学習活動が円滑に進むように運営を担っています。こうした役割を通じて、学生一人ひとりがリーダーシップや協調性を発揮できる場となっています。
さらに、全クラブの代表者によって構成される学生委員会は、年間5回程度開催、学習活動や大学運営に関する意見を取りまとめ、市と連携しながら大学全体の運営に活かしています。
また各クラブの活動報告や意見交換を行い、クラブ間の連携を深めるとともに、大学全体の活動がスムーズに進むよう調整が図られています。
このように、いこま寿大学のクラブ活動は「学ぶ場」であると同時に、「自ら運営に関わる場」でもあります。仲間とともに活動を企画・運営する経験は、学びの成果をさらに豊かなものにし、人生の新たな糧となっています。
⑤参加者の声
クッキングクラブに入学した男性からは、母親と2人暮らしで、普段家族以外と会話をすることがほとんどなかったが、寿大学に参加して話をする仲間ができて、クラブ学習以外でも集まるようになり、引きこもりにならなくて良かった。また、買い物をしたり、自分で食事をつくるのが楽しくなった、との感想を頂いています。
⑥参加方法など詳細
1.対象者
市内在住の満62歳以上の方。
2.申し込み方法
毎年11月に広報「いこまち」や市のホームページに学生募集の記事が掲載されます。あわせて募集パンフレットも作成され、市内各施設に置かれています。さらに、市内3か所で入学説明会を実施。
入学希望者は、入学申込書を市役所へ直接持参、郵送、またはWeb応募のいずれかで手続きを行います。
3.費用
授業料は年間6,000円。教材費や資料代などは別途必要になる場合があります。
⑦まとめ
いこま寿大学は、学びと交流を通じて“健康・生きがい・仲間”を育むことをめざす高齢者のための学校です。クラブ活動や講座、大学祭などを通して日々の暮らしに彩りを添えるだけでなく、地域とのつながりを広げ、新しい挑戦へと背中を押してくれます。
仲間とともに学び合い、楽しみ合い、ときには大学運営にも主体的に関わるその姿は、「学ぶことに年齢は関係ない」ということを実感させてくれます。修了後も地域活動や再入学を通じて学びが続いていく点も大きな魅力です。
「何か新しいことを始めたい」「同じ世代の仲間とつながりたい」と思う方にとって、こうした“シニアの学びの場”は、地域や年代を問わず大きなヒントになるはずです。いこま寿大学の取り組みは、人生をより豊かにする学びと交流の可能性を示していると言えるでしょう。
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